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クローン病crohn
クローン病とは
クローン病は、口から肛門までの消化管の全ての部位に炎症が起こる慢性的な病気で、原因不明の難病とされています。潰瘍性大腸炎と同じ炎症性腸疾患(IBD)の一種で、炎症が腸の壁を貫いて深部まで及ぶのが特徴で、炎症が断続的に起こります。
クローン病の症状
クローン病の主な症状は以下の通りです。
- 下痢(しばしば血便を伴う)
- 腹痛
- 発熱
- 体重減少
- 全身の倦怠感
- 貧血
- 肛門部の病変(痔ろう、裂肛など)
など
クローン病の原因
クローン病の正確な原因はまだわかっていませんが、以下のような要因が複雑に絡み合って引き起こされていると考えられています。
免疫システムの異常
クローン病では、本来は体を守るはずの免疫システムが腸の正常な細胞を攻撃してしまうことで起こると考えられています。異常な免疫反応により、腸に慢性的な炎症が起こるのです。
遺伝的要因
特定の遺伝子がクローン病の発症に関与していると考えられています。クローン病の患者さんの中には、ご家族内に同じ病気の方がいることがあります。
環境要因
食生活、ストレス、喫煙、衛生状態など、様々な環境因子がクローン病の発症や症状の悪化に関係していると考えられています。
クローン病の治療方法
クローン病の治療は炎症を抑え、症状を改善し、寛解(病状が治まった状態)を維持することを目的として行われます。
薬物療法
薬物療法は、クローン病の治療の中心となります。5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤やステロイド、免疫抑制剤、生物学的製剤など患者さんの状態に合わせて選択されます。
栄養療法
クローン病では、腸管の炎症により栄養吸収が障害され、栄養状態が悪化することがあります。適切な栄養管理は腸管の炎症を抑え、全身状態を改善するために重要です。
特殊な栄養剤を口から、もしくはチューブを使って直接腸管に投与する経腸栄養療法や、静脈から直接栄養を投与する完全静脈栄養療法などがあります。
手術療法
内科的治療で効果が不十分な場合や、狭窄、瘻孔、膿瘍などの合併症が発生した場合は、外科手術が必要になることがあります。
クローン病でお困りの方は当院へ
クローン病の患者さんの約3割は発症後5年で、約7割は10年で手術療法を受けています。また手術後5年で約3割の患者さんが再手術を受けています。
しかし発症後10年の累積生存率は9割強と、しっかりと再発予防をすれば、健康な生活を取り戻すことは十分可能な病気でもあります。そのためには専門的な知識・経験があり、信頼できる医療機関を見つけることが大切です。
豊中市・豊中駅前のI&T胃腸と脳のクリニックでは日本消化器病学会専門医であり、大阪府難病指定医でもある院長が豊富な知識と経験を活かし、クローン病の診断や術後の症状のコントロールなどに対応しています。クローン病の症状にお困りの方や、病気ときちんと向き合っていきたいという方は、ぜひ当院へご相談ください。