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食中毒とは
食中毒は、細菌やウイルス、有害な化学物質などに汚染された食べ物や水を摂取することで起こる急性胃腸炎の一種です。食べ物や水を介して体内に入った病原体や毒素が、胃や腸などの消化器官に炎症を引き起こすことで発症します。
食中毒の症状
食中毒の主な症状は以下の通りです。
- 腹痛
- 下痢(水様便または血便)
- 吐き気、嘔吐
- 発熱
- 頭痛
- 倦怠感
など
これらの症状は、原因となる病原体や毒素の種類、摂取した量、個人の体調などによって異なります。症状は食後数時間から48時間以内に現れることが多く、通常は数日で自然に回復します。しかし、重症例では脱水症状や敗血症などの合併症を引き起こすこともあります。
食中毒の原因
食中毒の原因には、大きく分けて細菌、ウイルス、寄生虫、化学物質の4つがあります。
食中毒の原因となる細菌
- サルモネラ
- カンピロバクター
- 腸管出血性大腸菌(O157など)
- ブドウ球菌
- ボツリヌス菌
など
食中毒の原因となるウイルス
- ノロウイルス
- A型肝炎ウイルス
- E型肝炎ウイルス
など
食中毒の原因となる寄生虫
- アニサキス
- サイクロスポーラ
- ジアルジア
- クリプトスポリジウム
など
食中毒の原因となる化学物質
- ヒスタミン(アレルギー様食中毒)
- シガテラ毒
- フグ毒
など
食中毒の治療方法
食中毒の治療は、原因となる病原体や毒素、患者さんの症状や体調に応じて行われます。
安静と休養
食中毒では消化器官が炎症を起こしているため、安静にして体を休めることが大切です。特に急性期は、仕事や学校を休んで自宅で休養を取ることをおすすめします。安静にすることで、体の回復を早め、合併症の予防にも繋がります。
水分と電解質の補給
下痢や嘔吐により体内の水分や電解質が失われるため、これらを十分に補給することが重要です。経口補水液(OS-1など)やスポーツドリンクを少しずつこまめに飲むようにしましょう。重症の脱水症状がある場合は、点滴による補液治療を行います。
薬物療法
原因や症状に応じて、以下のような薬物療法が行われることがあります。
整腸剤
腸の動きを整えて、症状を和らげる薬です。
止痢薬
下痢を抑える薬です。ロペラミドなどが使用されます。ただし細菌性の食中毒では、かえって症状を悪化させる可能性があるため、医師の指示に従って使用します。
制吐薬
吐き気や嘔吐を抑える薬です。
解熱鎮痛薬
発熱や頭痛、関節痛といった症状に対してアセトアミノフェンなどが使用されます。
抗菌薬
細菌性の食中毒では、原因となる細菌に効果のある抗菌薬が投与されることがあります。ただし、ウイルスや毒素による食中毒には効果がありません。
「食中毒かもしれない」という場合は当院へ
豊中市・豊中駅前のI&T胃腸と脳のクリニックでは、消化器の専門医が診察や検査を通じて食中毒の原因や患者さんの状態を把握し、適切な治療を提案します。
食中毒は原因によって症状や発症後の経過の辿り方も変わり、自然に治る場合もあれば、命に関わるような症状に発展する可能性もあります。また嘔吐物や便を通じてご家族をはじめとする周囲の方々に感染が広がる危険性も考慮しなければいけません。
「食中毒かもしれない」という場合には、お早めに当院へご連絡ください。