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肝臓内科liver
肝臓内科とは
肝臓内科は、肝臓や胆嚢、膵臓、脾臓など、肝臓周辺の臓器の病気を専門に診断・治療する診療科です。これらの臓器は、身体の代謝や解毒作用に重要な役割を果たしています。肝臓内科ではこれらの臓器に生じた病気に対して、専門知識を持った医師がお一人おひとりの症状や検査結果に基づいて最適な治療方針を提案します。
肝臓
体内の老廃物や有害物質を分解・解毒する機能を担っています。また栄養分の代謝、胆汁の生成、血液凝固因子の合成など、多岐にわたる重要な役割を果たしています。「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気が進行しても自覚症状が現れにくいという特徴があります。
胆嚢
肝臓で作られた胆汁を蓄えて、必要に応じて十二指腸に放出する役割を持っています。胆汁は、脂肪の消化吸収に欠かせない成分です。
膵臓
インスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌し、血糖値の調節に関与しています。また消化酵素を生成し、食物の消化を助けています。
脾臓
古い赤血球を分解し、血液中の異物を除去する機能を持っています。また免疫系の一部として、リンパ球の産生にも関わっています。
当院の肝臓内科の特徴
豊中市・豊中駅前のI&T胃腸と脳のクリニックの院長は、済生会中津病院で肝胆膵領域(肝臓・胆嚢・膵臓)を中心とした消化器内科の診療や手術に携わっていました。そのため当院の肝臓内科においても、専門的な知識と経験に基づいた診療を行うことが可能です。
肝臓内科で取り扱う症状や病気は、消化器内科でも取り扱っています。しかし肝胆膵領域の症状・病気であれば、専門である肝臓内科の受診がおすすめです。お気軽にご相談ください。
肝臓内科で診る主な症状
肝臓内科で診る主な症状として、以下のようなものが挙げられます。
- 倦怠感(疲れやすい)
- 食欲不振
- 体重減少
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
- 腹部不快感や鈍痛
- 右上腹部の痛み(特に食後)
- 背中への放散痛
- 発熱
- 腹部腫瘤(お腹にしこりがあり、触れられる)
- 腹水(おなかに水がたまる)
- 血小板減少、貧血
- 静脈瘤(血管が拡張し、出血しやすくなる)
- 関節痛
- 腹痛
- 飲酒に対する強い欲求
- 皮膚のかゆみ
- 悪心、嘔吐
- 脂肪便(油っぽい便)
- 腹部膨満感
など
肝臓内科で診る主な疾患
肝臓内科では、次のような疾患を診療します。これらの疾患は初期段階では自覚症状に乏しいことが多いため、定期的な検査で早期発見し、適切な治療に繋げることが重要です。
- 肝臓がん
- 肝硬変
- 脂肪肝
- ウイルス性肝炎
- アルコール性肝障害
- 原発性胆汁性胆管炎
- 原発性硬化性胆管炎
- 胆嚢ポリープ
- 胆石症
- 胆嚢炎
- 胆管がん
- 胆嚢がん
- 慢性膵炎
- 急性膵炎
- 膵臓がん
- 膵嚢胞
など
肝臓内科で行う検査
肝臓内科では、以下のような検査を通じて病気の診断や重症度の評価、治療方針の決定を行います。
血液検査
血液検査は、臓器の状態を評価するための重要な検査です。主に以下の項目を測定します。
- AST(GOT)、ALT(GPT):肝細胞の損傷で上昇する
- ALP、γ-GTP:胆道系の異常で上昇する
- ビリルビン:肝臓での処理能力が低下すると上昇し、黄疸の原因になる
- アルブミン:肝臓で合成されるタンパク質で、肝機能が低下すると減少する
- プロトロンビン時間(PT):肝臓で合成される血液凝固因子の状態を反映する
これらの検査結果を総合的に判断することで、肝臓の炎症、損傷、機能低下の程度を評価します。またウイルス性肝炎を診断する際には、肝炎ウイルスマーカーの検査も行います。
腹部エコー検査
腹部エコー検査は、肝臓や周辺臓器の形態や血流を観察するための非侵襲的な検査です。以下のような所見を評価します。
- 肝臓の大きさ、形状:肝腫大や萎縮の有無を確認する
- 肝臓の輝度(エコー):脂肪肝では輝度が高くなる
- 肝臓内の腫瘤:腫瘍や嚢胞の有無を確認する
- 肝血流:肝硬変では血流が乏しくなる
- 胆嚢、胆管:胆石や胆嚢炎、胆管拡張の有無を確認する
- 脾臓:肝硬変では脾腫を認めることがある
エコー検査は、肝臓の状態を視覚的に評価できる利点があり、スクリーニングや経過観察に有用です。また、肝生検の際にもエコーを用いて安全に行うことができます。