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膵臓pancreas
膵臓とは
外分泌機能では、食事で摂取した栄養分の消化を助ける消化酵素を分泌します。この消化酵素は膵液として十二指腸に送られ、食事の消化に役立ちます。内分泌機能では、血糖値を調節するインスリンやグルカゴンというホルモンを分泌します。インスリンは血糖値を下げ、グルカゴンは血糖値を上げる働きがあります。
膵臓の機能が低下したり、障害されたりすると、消化不良による下痢や体重減少、血糖値の異常(糖尿病)などの症状が現れます。
膵臓の症状でお困りの方は当院へ
膵臓は人体の中でも重要な機能を担っている臓器の1つです。そのため膵臓が病気になると、全身の様々な部位に不調が現れます。
豊中市・豊中駅前・I&T胃腸と脳のクリニックの肝臓内科では、膵臓を含む肝臓周辺の消化器を専門的に診療しております。膵臓の病気や症状でお困りの方は、当院へご相談ください。
主な膵臓の疾患
主な膵臓の疾患として、以下のようなものが挙げられます。
急性膵炎
急性膵炎は、膵臓に急激な炎症が起こる病気です。膵臓の消化酵素が膵臓自体を消化してしまうことで炎症が生じます。
原因
急性膵炎の主な原因は、胆石が膵臓への管を詰まらせることと、アルコールの飲みすぎによるものです。その他、特定の薬、血液中の脂肪が高い状態、手術や内視鏡検査の合併症なども原因となります。
症状
急性膵炎の症状は上腹部の激しい痛みで始まり、それが背中に広がっていくことが特徴です。吐き気、嘔吐を伴うことが多く、重症の場合は高熱、血圧低下、呼吸困難、臓器の機能不全などを引き起こすこともあります。
治療
急性膵炎の治療では、まず食事を控え、点滴で全身管理を行います。痛みに対しては痛み止めを使用し、膵臓の酵素の活性化を抑える目的で酵素を抑える薬を投与します。重症の場合は集中治療室での管理が必要となります。胆石が原因の場合、内視鏡で胆道のつまりを取ることもあります。
慢性膵炎
慢性膵炎は、膵臓の長期的な炎症と線維化(硬くなっていくこと)により、膵臓の機能が徐々に低下する病気です。
原因
慢性膵炎の原因の多くは、長期間のアルコールの飲み過ぎによるものですが、喫煙、遺伝的な要因、自己免疫の病気なども関係しています。また、急性膵炎を繰り返すことで慢性の状態になることもあります。
症状
上腹部の持続的な痛みが特徴で、痛みは背中に広がり、食事により悪化することがあります。膵臓の消化酵素の分泌が低下することにより、油っぽい便や体重減少がみられることもあります。さらに膵臓のインスリン分泌が低下することにより、糖尿病を発症することもあります。
治療
慢性膵炎の治療の基本は、痛みのコントロールと膵臓の機能の補助です。また、禁酒・禁煙は必須です。痛みには痛み止めなどを使用し、消化酵素の分泌低下には酵素を補充する治療を行います。インスリン分泌が低下している場合は、インスリン治療を行います。
膵臓がん
膵臓がんは膵臓に発生する悪性腫瘍で、膵管から発生する膵管がんが最も多いとされています。
原因
膵臓がんの明確な原因は不明ですが、喫煙、肥満、糖尿病、慢性膵炎などが危険因子と考えられています。また特定の遺伝子の変化を持つ家系では、発症リスクが高くなります。
症状
早期には症状がないことが多いですが、進行すると上腹部の痛み、背中への痛みの広がり、体重減少、黄疸、食欲不振などが現れます。
治療
手術で腫瘍を取り除くことが治療の基本ですが、多くは進行した状態で見つかるため、手術ができるのは20%から30%程度にとどまります。手術ができない場合は、抗がん剤治療や放射線治療が行われます。
膵嚢胞
膵嚢胞は、膵臓内に液体の貯留した袋状の構造ができる病気の総称です。
原因
膵嚢胞には生まれつきのものから、炎症、外傷、腫瘍によるものまで様々な原因があります。
症状
多くは症状がなく、画像検査で偶然見つかることが多いです。ただし大きな嚢胞では、上腹部の不快感や張り、痛みを伴うことがあります。
治療
膵嚢胞の治療は、嚢胞の種類や症状の有無により異なります。症状のない小さな嚢胞は経過を見ますが、感染や出血、悪性の可能性がある場合は内視鏡や手術での切除などを行います。