便秘と下痢を繰り返してお困りの方へ
便秘と下痢を繰り返す症状は、食事や生活リズムの乱れだけで起こるとは限りません。腸の動きが不安定になっていたり、腸の中に便が残っていたり、炎症やポリープなどの病気が関係している場合もあります。
「便秘のあとに急に下痢になる」「下痢と便秘を交互に繰り返す」「おなかの張りが続く」といった症状がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、原因を確認することが大切です。
当院では、症状の経過を丁寧に伺い、必要に応じて検査を行いながら、患者さまに合った対応をご案内します。
便秘の後に急に下痢になる
便秘が続いたあとに急に下痢になる場合、腸の中に硬い便が残っていることがあります。そのすき間を、水分の多い便だけが通り抜けることで、下痢のように感じることがあります。このような状態では、「下痢になったから便秘が解消した」と思っていても、実際には腸の中に便が残っている場合があります。おなかの張りや残便感、すっきりしない感じが続く場合は、便通の状態を確認する必要があります。また、下痢止めや便秘薬を自己判断で使い続けると、かえって症状が長引くこともあります。
下痢と便秘が交互に続いている
下痢と便秘が交互に続く場合、腸の動きが安定していないことが考えられます。ストレスや生活リズムの乱れ、食事内容の変化などが関係することもありますが、過敏性腸症候群や大腸の病気が隠れている場合もあります。特に、血便がある、体重が減ってきた、夜中に腹痛や便意で目が覚める、便が細くなったなどの症状がある場合は注意が必要です。
また、下痢と便秘を繰り返している期間や便の状態、腹痛の有無によって、必要な検査や治療は変わります。
おなかの張りや残便感が続いている
便秘と下痢を繰り返している方の中には、おなかの張りや残便感に悩まされている方も少なくありません。便が出ているのにすっきりしない、トイレに行ってもまだ残っている感じがする、ガスがたまって苦しいといった症状が続く場合は、腸の動きや便の通り道に問題が起きていることがあります。
便秘と下痢を繰り返す時に考えられる病気
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は、大腸に明らかな炎症や腫瘍がないにもかかわらず、腹痛やおなかの不快感、便秘、下痢などを繰り返す病気です。ストレスや緊張、生活リズムの乱れが症状に関係することがあります。便秘が続いたり、下痢が続いたりするだけでなく、便秘と下痢を交互に繰り返すタイプもあります。排便するとおなかの痛みが軽くなる、外出前や仕事中におなかが痛くなりやすいといった症状がみられることもあります。
ただし、過敏性腸症候群と思っていても、別の病気が隠れている場合があります。
大腸ポリープ
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできるいぼのような盛り上がりです。小さいうちは自覚症状がほとんどないことも多く、便秘や下痢などの症状だけで気づくのは難しい場合があります。ポリープの大きさやできている場所によっては、便に血が混じる、便が細くなる、残便感が続くといった症状が出ることがあります。
また、一部のポリープは時間の経過とともに大腸がんにつながる可能性があるため、見つかった時点で状態を確認することが重要です。大腸ポリープは、大腸カメラ検査で直接確認できます。
大腸がん
大腸がんは、初期の段階では症状が出にくいことがあります。そのため、便秘と下痢を繰り返す、便が細くなった、血便がある、おなかの張りが続くといった変化があっても、しばらく様子を見てしまう方も少なくありません。がんが大きくなると、便の通り道が狭くなり、便秘や下痢、残便感、腹痛などが起こることがあります。
特に、以前と比べて便通のリズムが変わった場合や、血便・体重減少・貧血を指摘された場合は注意が必要です。
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、下痢や腹痛、血便などを繰り返す病気です。症状が強く出る時期と、落ち着いている時期を繰り返すことがあります。下痢が続く、便に血や粘液が混じる、おなかが痛い、トイレの回数が増えるといった症状がある場合は、腸の炎症が関係している可能性があります。便秘と下痢を繰り返しているように感じる場合でも、実際には大腸の炎症によって便通が不安定になっていることがあります。
潰瘍性大腸炎は、症状だけでは他の病気と見分けにくいことがあります。
感染性腸炎や甲状腺の病気
便秘と下痢を繰り返す原因には、感染性腸炎や甲状腺の病気が関係している場合もあります。感染性腸炎では、細菌やウイルスなどの影響で下痢、腹痛、発熱、吐き気などが起こることがあります。
また、甲状腺の働きが乱れると、腸の動きにも影響が出ることがあります。甲状腺の働きが強くなりすぎると下痢になりやすく、反対に働きが低下すると便秘になりやすい場合があります。動悸、体重の変化、強いだるさ、汗をかきやすい、寒がりになったなどの症状を伴うこともあります。
便秘と下痢を繰り返すとき放置するとどうなる?
大腸がんや大腸ポリープの発見が遅れることがある
大腸がんや大腸ポリープは、初期の段階では自覚症状が出にくいことがあります。そのため、便秘と下痢を繰り返していても、「よくある便通の乱れ」と思って見過ごしてしまうことがあります。大腸ポリープや大腸がんがある場合、便の通り道が狭くなったり、大腸の動きに影響が出たりすることで、便秘や下痢、残便感、便が細くなるといった症状が出ることがあります。血便がある場合でも、痔だと思ってそのままにしてしまう方も少なくありません。
大腸の中の状態は、見た目や症状だけでは判断できません。便通の変化が続いている方や、血便・体重減少・貧血などを指摘された方は、大腸カメラ検査で腸の中を確認することが大切です。
炎症性腸疾患が進行することがある
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患では、腸に炎症が起こることで、下痢、腹痛、血便、発熱、体重減少などの症状が出ることがあります。症状が強く出る時期と落ち着く時期を繰り返すこともあり、便秘と下痢を繰り返しているように感じる場合もあります。炎症が続いている状態をそのままにすると、下痢や腹痛が長引いたり、日常生活に支障が出たりすることがあります。
また、症状が落ち着いたように感じても、腸の中では炎症が残っていることもあります。血便や粘液の混じった便、腹痛、発熱、体重減少などを伴う場合は、単なる便通の乱れと考えず、腸の炎症がないか確認することが大切です。
市販薬だけでは原因が分からないままになる
便秘薬や下痢止めを使うことで、一時的に症状が落ち着くことはあります。しかし、市販薬だけでは、なぜ便秘と下痢を繰り返しているのかまでは分かりません。便秘のあとに下痢になる場合、腸の中に便が残っていることがあります。その状態で下痢止めを使うと、かえって便が出にくくなることもあります。
反対に、便秘薬を自己判断で使い続けることで、下痢や腹痛が起こりやすくなる場合もあります。症状を一時的に抑えるだけでは、原因となる病気の発見が遅れてしまうことがあります。便秘と下痢を繰り返している期間が長い方、市販薬を使っても症状を繰り返す方は、検査で原因を確認し、状態に合わせた対応を考えていきましょう。
このような症状がある方は早めにご相談ください
下痢や便秘が2週間以上続いている
下痢や便秘が数日で落ち着く場合は、食事内容や体調の変化が関係していることもあります。
一方で、2週間以上症状が続いている場合は、腸の動きの乱れだけでなく、過敏性腸症候群や大腸の炎症、ポリープなどが関係している可能性があります。特に、便秘と下痢を交互に繰り返している、腹痛やおなかの張りが続いている、便が細くなった、残便感があるといった症状を伴う場合は注意が必要です。
血便や黒い便がある
便に血が混じる場合や、黒っぽい便が出る場合は、消化管からの出血が関係していることがあります。血便は痔でも起こることがありますが、大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎などが原因になっている場合もあります。
また、黒い便は、胃や腸などからの出血が便に混じって起こることがあります。見た目だけで原因を判断することは難しいため、「痔だと思う」「一度だけだから大丈夫」と決めつけず、便の色や出血の状態を確認することが大切です。
強い腹痛や発熱を伴う
便秘や下痢に加えて、強い腹痛や発熱がある場合は、腸に炎症が起きている可能性があります。感染性腸炎や炎症性腸疾患などでは、下痢、腹痛、発熱、吐き気、血便などを伴うことがあります。痛みが強い、腹痛が続いている、発熱を伴って下痢が止まらないといった場合は、体力の消耗や脱水にもつながりやすくなります。
症状を我慢せず、現在の状態を確認したうえで、必要な検査や治療を考えていきましょう。
めまい・立ちくらみ・尿量の減少がある
下痢が続くと、体の水分が失われ、脱水に近い状態になることがあります。めまい、立ちくらみ、口の渇き、尿の量が少ない、尿の色が濃い、体がだるいといった症状がある場合は注意が必要です。
特に、高齢の方や持病のある方は、下痢による水分不足で体調が大きく崩れることがあります。便秘と下痢を繰り返しているだけでなく、全身のだるさやふらつきがある場合は、無理をせず当院にご相談ください。
当院で行う大腸カメラ検査
鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査
大腸カメラに対して、「痛そう」「つらそう」「以前の検査が苦手だった」と不安を感じている方もいらっしゃると思います。
当院では、患者さまの負担をできるだけ抑えられるよう、鎮静剤を使用した大腸カメラ検査に対応しています。鎮静剤を使用することで、眠っているような落ち着いた状態で検査を受けやすくなります。痛みや緊張が不安で検査をためらっている方でも、安心して検査を受けやすい方法です。
便秘と下痢を繰り返している場合、検査を受けずに様子を見続けると、原因の確認が遅れてしまうことがあります。検査に不安がある方も、まずは診察で現在の症状や不安な点をお聞かせください。
高性能な内視鏡で小さな異常も確認
当院では、AI内視鏡を導入し、大腸カメラ検査に活用しています。AIによる診断支援を取り入れることで、医師の目だけでなく、AIのサポートも受けながら大腸の粘膜を確認します。大腸ポリープや炎症などは、小さいうちは自覚症状が出にくいことがあります。便秘と下痢を繰り返す、血便がある、便が細くなった、残便感が続くといった症状がある場合は、大腸の中に異常がないかを確認することが大切です。
当院では、内視鏡専門医による診察とAI内視鏡を組み合わせ、見落としをできるだけ防ぎながら、患者さまの症状の原因を丁寧に確認していきます。
女性に配慮した内視鏡検査
大腸カメラ検査に対して、「検査中の肌の露出が気になる」「検査後にほかの患者さまと顔を合わせたくない」「着替えや待機中の環境が不安」と感じる女性の方もいらっしゃると思います。
当院では、そのような不安に配慮し、検査前後の環境づくりにも気を配っています。検査時には、スリット状の専用検査パンツをご用意しています。検査パンツの上からロングガウンを着用していただき、検査中は掛け物をかけた状態で行うため、肌の露出をできるだけ抑えながら検査を受けていただけます。
また、検査後にお休みいただくリカバリールームにはカーテンの仕切りを設けており、ほかの患者さまから見えにくい環境を整えています。男女別の更衣室もご用意しているため、着替えの際も周囲を気にしにくい環境です。
当院では、女性看護師が対応し、検査に対する恥ずかしさや不安に寄り添いながらご案内します。
便秘と下痢を繰り返す方はご相談ください
便秘と下痢を繰り返す症状は、ストレスや食事、生活リズムの乱れで起こることもありますが、大腸ポリープや大腸がん、炎症性腸疾患などが関係している場合もあります。「いつもの便通の乱れ」と思っていても、症状が長く続いている場合や、血便・黒い便、強い腹痛、体重減少、残便感などを伴う場合は注意が必要です。自己判断で市販薬を使い続けるだけでは、原因が分からないまま症状を繰り返してしまうことがあります。
当院では、患者さまの症状や経過を丁寧に伺い、必要に応じて血液検査・便検査・大腸カメラ検査などを行います。大腸カメラ検査では、鎮静剤の使用や女性に配慮した検査環境を整え、検査への不安をできるだけ軽減できるよう努めています。便秘と下痢を繰り返してお困りの方、大腸の病気が心配な方は、I&T胃腸と脳のクリニックへご相談ください。WEB予約からもご予約いただけます。