女性の左下腹部が痛むときに考えられる消化器官の原因
女性の左下腹部の痛みは、婦人科系の病気だけでなく、腸の不調や炎症が関係していることもあります。
ここでは、女性の左下腹部が痛むときに考えられる消化器官の原因について解説します。
便秘やガスによる腸の張り
便秘が続くと、腸の中に便やガスがたまり、お腹の張りや左下腹部の痛みにつながることがあります。特に、便が数日出ていない、排便してもすっきりしない、下腹部が重く張るように感じる場合は、腸の動きが低下している可能性があります。
一時的な便秘であれば、食事や水分、生活リズムの乱れが関係していることもあります。しかし、便秘と腹痛を繰り返す場合や、便が細くなった、血が混じる、体重が減ってきたといった症状がある場合は注意が必要です。
腸炎・大腸憩室炎などの腸の炎症
左下腹部の痛みには、腸に炎症が起きているケースもあります。腸炎では、腹痛に加えて下痢、発熱、吐き気などを伴うことがあります。食事や感染がきっかけになることもありますが、症状が強い場合や長引く場合は、炎症の程度を確認する必要があります。
また、大腸憩室炎は、大腸の壁にできた小さなくぼみに炎症が起こる病気です。左下腹部の痛みや押したときの痛み、発熱などがみられることがあります。
過敏性腸症候群による腹痛
過敏性腸症候群は、大腸に明らかな炎症や腫瘍が見つからないにもかかわらず、腹痛や便通異常を繰り返す病気です。
下痢をしやすい方、便秘が続きやすい方、下痢と便秘を繰り返す方など、症状の出方には個人差があります。
ストレスや生活リズムの乱れ、食事内容などが関係することもあり、緊張したときにお腹が痛くなる、外出前にトイレが不安になるといった悩みにつながることもあります。
便秘・下痢・血便を伴う左下腹部痛は腸の病気に注意
便秘が続いて左下腹部が痛む
便秘が続くと、腸の中に便やガスがたまり、左下腹部の痛みやお腹の張りにつながることがあります。
特に、数日便が出ていない、排便してもすっきりしない、お腹が重く張るように感じる場合は、腸の動きが低下している可能性があります。
下痢と腹痛を繰り返している
下痢と左下腹部の痛みを繰り返す場合、腸炎や過敏性腸症候群、炎症性腸疾患などが関係していることがあります。
食事や冷え、ストレスなどで一時的に下痢になることもありますが、症状が続く場合は原因を確認することが大切です。
便に血が混じる・紙に血がつく
便に血が混じる、トイレットペーパーに血がつく場合、痔による出血のこともありますが、大腸の炎症やポリープ、大腸がんなどが関係している可能性もあります。
出血の量が少ない場合でも、「痔だと思うから大丈夫」と自己判断しないことが大切です。
赤い血がつく、便の表面に血が付着している、便に血が混じっている、黒っぽい便が出るなど、出血の見え方には違いがあります。
便が細くなった・残便感がある
便が以前より細くなった、排便後も便が残っている感じがある場合は、腸の通り道が狭くなっていたり、腸の動きが乱れていたりする可能性があります。
便秘やストレスが関係することもありますが、症状が続く場合は注意が必要です。
お腹の張りや体重減少を伴う
左下腹部の痛みに加えて、お腹の張りが続く場合は、便秘やガスのたまりだけでなく、腸の動きの低下や腸の病気が関係していることがあります。
食後に張りやすい、排便しても張りが残る、腹痛を繰り返す場合は、腸の状態を確認することが大切です。
また、食事量が変わっていないのに体重が減ってきた、食欲が落ちている、疲れやすいといった症状を伴う場合は、消化器の病気が隠れている可能性があります。
左下腹部痛で疑われる大腸の病気
大腸憩室炎
大腸憩室炎は、大腸の壁にできた小さなくぼみに炎症が起こる病気です。
左下腹部の痛みや押したときの痛み、発熱などを伴うことがあります。
特にS状結腸に炎症が起こると、左下腹部の痛みとして自覚されることがあります。
軽い腹痛だけでなく、痛みが強くなる、発熱がある、吐き気を伴う、歩くと響くように痛む場合は注意が必要です。
虚血性腸炎
虚血性腸炎は、大腸への血流が一時的に悪くなることで腸に炎症が起こる病気です。
急な腹痛のあとに下痢や血便が出ることがあり、左側の大腸に起こるケースでは左下腹部の痛みとして現れることがあります。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は、腹痛やお腹の不快感とともに、下痢や便秘などの便通異常を繰り返す病気です。
検査で大きな炎症や腫瘍が見つからないにもかかわらず、腹痛や便通の乱れが続くことがあります。
慢性的な下痢・便秘と腹痛を伴い、内視鏡検査などで器質的な病気が認められない場合に考えられる疾患です。
炎症性腸疾患
炎症性腸疾患は、腸に慢性的な炎症が起こる病気で、代表的なものに潰瘍性大腸炎やクローン病があります。
下痢や腹痛、血便などが続く場合に疑われることがあります。
潰瘍性大腸炎では、重症化すると水様性下痢や血便、腹痛、発熱、体重減少、貧血などを伴うことがあります。
大腸ポリープ
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできるいぼのような病変です。
小さいうちは自覚症状が出にくく、便潜血検査や大腸カメラで見つかることがあります。症状がないからといって、大腸に異常がないとは限りません。
ポリープの種類や大きさによっては、将来的に大腸がんにつながる可能性があるものもあります。
そのため、血便や便潜血陽性を指摘された方、40歳を過ぎて大腸カメラを受けたことがない方、家族に大腸がんの方がいる方は、検査で大腸の状態を確認しておくことが大切です。
大腸がん
大腸がんは、早い段階では自覚症状がほとんどないことがあります。
進行すると、血便、便秘や下痢などの排便習慣の変化、便が細くなる、残便感、腹痛、お腹の張り、体重減少などの症状が現れることがあります。
大腸カメラを検討した方がよい左下腹部痛の症状
血便や便潜血陽性を指摘された
便に血が混じる、トイレットペーパーに血がつく、健康診断で便潜血陽性を指摘された場合は、大腸カメラを検討した方がよい症状です。
出血の原因には痔もありますが、大腸の炎症、大腸ポリープ、大腸がんなどが関係していることもあります。
便秘や下痢を繰り返している
便秘や下痢を繰り返している場合、腸の動きの乱れだけでなく、腸の炎症や大腸の病気が関係していることがあります。
便秘が続いて左下腹部が痛む、下痢と腹痛を何度も繰り返す、排便後もすっきりしないといった症状がある方は注意が必要です。
一時的な便通の乱れであれば生活習慣が関係していることもありますが、症状が長引く場合や、血便・体重減少・便が細くなるなどの変化を伴う場合は、検査で腸の状態を確認することが大切です。
腹痛が続いている
左下腹部の痛みが数日続いている、痛みを繰り返している、以前より痛みが強くなっている場合は、検査を検討する目安になります。
便秘やガスによる張りで痛むこともありますが、腸炎、大腸憩室炎、虚血性腸炎、炎症性腸疾患などが関係していることもあります。
市販薬で一時的に痛みが落ち着いても、原因が分からないまま症状を繰り返す場合は注意が必要です。大腸カメラでは、大腸の内側を直接確認できるため、炎症やポリープ、狭くなっている部分がないかを調べることができます。
40歳を過ぎて大腸カメラを受けたことがない
40歳を過ぎてから一度も大腸カメラを受けたことがない方は、左下腹部の痛みや便通の変化をきっかけに検査を検討してもよいタイミングです。
大腸がんは40代から罹患率が増え始めるとされており、症状がない段階では気づきにくいことがあります。
家族に大腸がんの方がいる
血縁のご家族に大腸がんになった方がいる場合は、ご自身の腸の状態にも気を配ることが大切です。家族歴がある方に加えて、左下腹部の痛み、血便、便秘や下痢の繰り返し、便が細くなるなどの症状がある場合は、早めにご相談ください。
検査を受けるべきか迷っている段階でも、診察で症状やご家族の病歴を伺い、必要な検査についてご案内します。
大腸カメラが不安な女性の方に向けた当院の取り組み
女性の看護師が対応
大腸カメラ検査では、検査前の準備や着替えなど、女性の方が不安を感じやすい場面があります。当院では女性看護師が対応し、検査前後のご案内を行っています。
恥ずかしさや緊張がある方にも、できるだけ安心して検査を受けていただけるよう配慮しています。
検査パンツによる露出防止
当院では、スリット状の特別な検査パンツをご用意しています。検査に必要な部分だけを確認できる仕様のため、肌の露出をできるだけ抑えた状態で検査を行えます。
「見られたくない」「恥ずかしい」という不安に寄り添いながら、検査を進めています。
検査パンツの上からロングガウンを着用していただき、検査中は掛物を使用します。そのため、服を着ているような状態に近く、肌の露出が気になりにくい環境で検査を受けていただけます。
女性の方にも落ち着いて検査に臨んでいただけるよう、細かな部分まで配慮しています。
鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査
大腸カメラ検査では、どれくらいの痛みや苦しさがあるのか不安に感じられると思います。
当院ではウトウトと眠ったような状態で検査を受けていただけるよう鎮静剤を用意しております。
患者さまに「寝ている間に検査が終わっていた」と言っていただける苦痛の少ない検査が可能ですので、少しでも気になることがある方はお気軽にご相談ください。
男女で別の更衣室を用意
当院では、検査前のお着替えの際にも周囲の目が気になりにくいよう、男女で別の更衣室をご用意しています。女性の方にも落ち着いて検査の準備をしていただけるよう、院内環境にも配慮しています。
カーテンで仕切られたリカバリールーム
内視鏡検査後にご案内するリカバリールームには、カーテンによる仕切りを設けています。検査後に別の患者さまの視線が気になる方にも、安心して休んでいただける環境を整えています。
左下腹部の痛みが続く女性の方はご相談ください
左下腹部の痛みは、便秘やガスによる一時的な痛みのこともありますが、腸の炎症や大腸ポリープ、大腸がんなどの消化器疾患が関係している場合もあります。また、女性の場合は婦人科系の病気が原因となることもあるため、症状だけで判断するのは難しいことがあります。
特に、左下腹部の痛みに加えて、便秘や下痢を繰り返している、血便がある、便が細くなった、残便感が続く、お腹の張りや体重減少がある場合は、早めにご相談ください。大腸カメラ検査を行うことで、大腸の炎症やポリープ、がんなどの有無を確認できます。
左下腹部の痛みでお悩みの方や、内視鏡検査をお考えの方はぜひ一度ご相談ください。
ご予約は24時間WEB予約・LINE予約も承っております。